『ただいまサナトリウム』+『僕らのすーぱーいんたーねっと』電子書籍化しました!

 

 

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文学フリマで頒布した小説合同誌『ただいまサナトリウム』DL版です。紙媒体ではないので値段は売価の700円より安めになっています。

内容は196ページ、10作品+挿絵が入っております。形式は、pdfファイルでzipに圧縮しています。

執筆者は、尾瀬みさき(@sawaon)、葛西心中、希代朔、K坂ひえき(@hieki)、斉藤慶次(@shikaiu)、藤草ゆう、まここ(@uuuRuuuO)、三上春海(@kmhr_t)、矢窪秋、四流色夜空(@yorui_yozora)、イラストは、k(@umibenobochi)、ついえよ(@twieyo)、浴蘭坂もか(@strawberia_)、りりぃ(@_pnpn_)、によるものです。(敬称略)

詳細はこちらの記事(http://yozora.hatenablog.com/entry/2014/08/14/043802)をご覧ください。

以下引用です。

楽しい時間は楽しいのだと二〇の頃にさえ気が付かなかった。

                    ―――緒言/まここ

 

彼女のほっそりとした白い指が、餃子の王将の安っぽいれんげをしっかりと掴み、少しの危なげもなく、厳かに、それでいて踊るように、口へと運んでゆく。喜びで微かに紅潮した頬をもぐもぐと動かして、新鮮な驚きと生命であることの神秘的な恩寵を丁寧に吟味するように咀嚼している……ガラス扉を透いて、赤みを帯びた金色の斜光が炒飯の欠けた丘陵を輝かせていた……

                   ―――ロータリィ・フラワー/K坂ひえき

 

私たくさんの人に会ったのよ。

       ―――夏の光の輪の中で歌う少女の夢を見る/葛西心中

 

「だって死んだみたいなあなたと蘇ったあたし、これってとってもおもしろくない?」

              ―――リビング・デッド・マジック/四流色夜空

 

二十二歳の夏だった。そのころこの国で唯一となった飛行船がこの街の空ではアメリカのキャラクターと保険の広告を載せて、太陽と重なり、見えなくなる。飛行船だよ、とぼくは太陽のあるあたりを指差す。でもきみはいない。

                  ―――きみとひとりで暮らす/三上春海

 

わたしの友人、最上宮古はかれこれ十五年、宇宙人を自称し続けている。

                        ―――真昼の星/尾瀬みさき

 

イズがうるさくて俺は彼女の頭をバットで叩くと静かになった。これで全部の彼女が死んだらしくて、その世界はとても平穏で安心に包まれている。空が赤いし、地面も赤いし、俺の服も血だらけで、俺はたくさんの彼女を殺した。彼女が死んでしまったけれど仕方がない。うるさいものな。

                       ―――アムネジアの夏/矢窪秋

 

ただ、私にできるのは――けして皆さんに恐怖を与えるつもりはないのだが――、生にとって死も病も不可避であることを告げることと、その認識の変容に対する歴史を書き綴ることだけである。

                    ―――物語牛胃病文学史/斉藤慶次

 

『ただいまサナトリウム』DLはこちらからどうぞ!↓

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そして次は『僕らのすーぱーいんたーねっと』です。

 

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完売してしまい増刷する目途が今のところ立たないので、第十七回文学フリマ頒布した小説合同誌『僕らのすーぱーいんたーねっと』をpdf形式でDL販売します。紙媒体ではないということで値段も500円から300円になっていますので、気軽にDLしてみてください。

参加者はりっつ(@teastea_a)、彼方(@kaeritaigirl)、浴蘭坂もか(@moka_strawberia)、まここ(@uuuRuuuO)、矢窪秋、K坂ひえき(@hieki)、四流色夜空(@yorui_yozora)、葛西心中、桂万智、砕閣、前島重力、斉藤慶次(@shikaiu)、高木秋穂です。以下は作品中からの一部引用です。

内容は178ページ、10作品+挿絵が入っております。(pdfファイルでzipに圧縮しています。)

 

詳細はこちらの記事(http://yozora.hatenablog.com/entry/2013/10/24/234001)をご覧ください

どうぞよろしくお願いします。

 

夏の夜に死なむ、

       ――端書き/まここ

僕はひどく死にたい気分になる。

       ――神と世界の終わり/矢窪秋

「やっぱ火は最高だなあ」

       ――炎熱/K坂ひえき

「そしたらあなたが統合失調症なだけね」

       ――バスジャック/四流色夜空

百年前に崩壊した世界で、彼は失われた歌を求めていた。

       ――さざ波よ、永遠に/葛西心中

「あんた、どうするんね? どう責任とるんね? ようそうやって生きとるね。」

       ――歓待コレクション/斉藤慶次

 

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